『二人の少女』
目明きの少女が盲目(めくら)の少女に言った
「あなた 可哀想ね。
何にも見えないなんて」
すると 盲目(めくら)の少女が目明きの少女に言った
「いいえ あなたこそ可哀想ね。
目が見えることに慣れすぎて
何が大切かを見分けられないんですもの」