『神託』


・・・・・・忘れもしない あの日
7年前の春の夜更け 東の空
荘厳な姿の彗星 ヘール・ボップ

神々しさに 私は祈った
私の中の新しい命に幸あれと

しかし そのときその命は
彗神ヘールに望まれていたのだ

数月後 月満ちず生まれた命は2つ

生きて生まれた証を残し
まもなく2人は彗神のもとへと旅立った

深い深い宇宙(そら)の中 今はどこを巡るのだろう

たとえ 2人の命が望まれたのが神託だったとしても
私は今も悔やまれる
あの日の彗神への祈りを