『天使になった少女』


1人の少女がここにいる。
うつろな目をして下を見る。
彼女は今、何を思う?
何を?
――天使になりたい――
彼女は体がいらない。

彼女の体が宙を舞う。
と、彼女のからだから彼女自身が出てくる。
何のけがれもない
美しい彼女自身が。
からだは下へ
彼女は上へ。
彼女とからだの告別式。

からだはただの肉塊に
彼女は念願の天使になった。
ただ
彼女は地上の悲しみを知らない・・・。