『雪だるまの願い』 子どもが作った1つの雪だるま。 夜になると彼は決まってこう言います。 「ああ!ぼくに手足があったら 自由に動く手足があったら あの子のところへ行けるのに!」 日が経つにつれて 彼は小さくなっていきました。 それでも あの望みは大きくなる一方でした。 ある夜 彼は思いました。 (ぼくは明日消えてなくなるだろう。 でも、その前に一目でいいからあの子に会いたい!) そのとたん 彼は子どもの家へ着いていました。 その子のやすらかな寝顔を見た彼は そのまま深い眠りに落ちていきました。 「おやすみ ぼうや・・・。」 その一言が彼の最期の言葉でした。 彼は天国へ昇っていきました・・・。 |